天下取りの相としてテレビや雑誌では必ずといってもてはやされるマスカケ線。
でもプロの手相家から見れば、「本当はそんなに甘くないよ。結構大変な手相だよ」というのが本音です。
ただし、簡単に天下取りと呼べないマスカケ線ではありますが、両手共にマスカケ線になっている場合だけは別格です。
天下取りとまではいかずとも、天下を目指す気概やエネルギーそして運をもっている、といえ大いに可能性をもった手相が両手マスカケ線なのです。
両手マスカケの凄さをエピソードと合わせて紹介します。
両手マスカケ線こそが真のマスカケ線!
江戸っ子というのは「三代続いて江戸生まれでなければならない」といわれ、いくら上手に江戸言葉をしゃべれたとしても、真の江戸っ子とはいえないそうです。
それと同じようにマスカケ線も、片手だけマスカケ線でもう片方の手が普通であれば、真のマスカケ線とは言えません。
両手マスカケ線になって始めて、マスカケ線の特性にある「天下取り」や「波乱万丈」や「独自性」が余すことなく発揮されます。
片手マスカケ線では、両手マスカケ線を100としたら50~70ぐらいにマスカケ線らしさは薄まり、一見するとマスカケ線とはわからず、マスカケ線っぽくない人生を歩む人も結構います。
つまり、本来手相の本に書いてあるマスカケ線のページを参考にしていいのは、両手マスカケ線の人だけなのです。
片手マスカケ線の人は、手相本のマスカケ線のページを丸ごと参考にすることはできず、「そういった要素もある」と思いながら読む必要があります。
実際に右手がマスカケ線で左手が普通の手相のお客さんで、仕事をやりつつも家庭を第一に考え主婦メインの生き方をしている人がいました。
その人はマスカケ線であることで「何かやらなければいけないのでは?」とプレッシャーを感じていて、家庭におさまらずに仕事に精を出すべきか悩んでいました。
確かに手相を見ると、マスカケ線を生かせている手相にはなってはいなく、マスカケ線らしからぬ手相ではありました。
しかし、手相全体としては決して悪い状態ではなく、とても安定していたのです。
片手マスカケ線は、マスカケ線として生きるとは限らない、そのことを頭の片隅に入れておく必要があります。
それを忘れると、必死にマスカケ線を生かす生き方ばかりを模索して、無理な人生を歩むこととなり、苦しみの多い人生になりかねません。
これが両手マスカケ線であるなら、マスカケ線らしく生きることを宿命づけられているため、マスカケ線を生かす生き方こそが正しく、運命から見れば自然な状態です。
もし、両手マスカケ線で普通の仕事に就いている人がいれば、どこかで脱サラを考えるのは自然で、そのまま独立自営の道を進んだとしても不思議ではありません。
【実録:両手マスカケ線の脱サラ話1】大手企業を辞めてマッサージ師に!
一人目は大手企業に勤めていたMさん(男性)の脱サラ話です。
Mさんの手相は、不純物の少ないキレイな両手マスカケ線で、マスカケ線の力を思う存分発揮できる、マスカケ線としては理想的な手相でした。
Mさんは学校を卒業後、誰もが知っている大手企業に勤め、順風満帆な人生を歩んでいました。
しかし、平和で安定した順風満帆さを「つまらない」と感じるのがマスカケ線であるため、Mさんも段々とその状況にどこか物足りなさを感じ始めて、30代になってすぐに脱サラを決行しました。
その脱サラの先が「マッサージ師」です。
脱サラでマッサージ師になったことで、大手企業に勤めていたころより収入は大きくダウンして、おおよさそ3分の1になってしまいました。
元同僚からは「もったいない」とも言われました。
でも、これこそがマスカケ線ならではの特性であり、一般の人には理解できない大胆さを発揮して、荒波に飛び込まずにはいられなくなることがあるのです。
だからこそ波乱万丈になりやすく、けれどもそれが活力ともなるため、マスカケ線にとって「冒険」はある程度必要な要素です。
その後、マッサージ師になったMさんはめきめきと力をつけて頭角を表し、テレビにも出演するようになって、人気マッサージ師の仲間入りを果たしました。
一方、Mさんが勤めていた大手企業は時代の変化の波に乗り切れず、売り上げは減少していきました。
【実録:両手マスカケ線の脱サラ話2】会社を辞めてプロゴルファーになる!
二人目は結婚して子供もいるTさん(男性)の脱サラ話です。
まだ子供は小さくこれから先、子供にお金がかかることを考えれば、Tさんの奥さんもいずれは働こうかと考えてはいました。
そんなある日、Tさんから予想もしない言葉が飛び出しました。
「俺、プロゴルファーになるわ」
Tさんはアマチュアゴロファーで名を馳せていたわけでも、毎週のようにゴルフに精を出していたわけでもなく、ゴルフとはさほど縁のない生活を送っていた「一般の人」でした。
そんな人から「プロゴルファーになる」と冗談でも笑えない言葉が飛び出したので、Tさんの奥さんはただただ驚いたそうです。
もちろん、必死になってプロゴルファーになることを止めたのは言うまでもありません。
なんとかプロゴルファーを目指すことは諦めてもらったものの、マスカケ線らしい「大きな夢に挑む」生き方は簡単に諦められるものではありません。
その後、Tさんは脱サラをしてコンビニ経営を始めることになりました。
奥さんからすれば不安もあったかもしれませんが、プロゴルファーに比べればまだ現実的ではあるため、受け入れることができたのはないでしょうか。
今もマスカケ線の持ち前の逆境の強さを発揮しながら、コンビニ経営を続けているみたいです。
【実録:両手マスカケ線の脱サラ話3】23歳で独立自営の道に進む!
三人目は今は60代のFさん(男性)の脱サラ話です。
子供の頃から、人の上に立つようなことが多く、人をまとめ上げるような立場になることが多かったそうです。
そういう経験もあったことが後押しになったのか、23歳の時に親からお金を借りて、「必ず成功する」と言い張って、Fさんは独立自営の道を進みました。
簡単に順風満帆とは行かなかったみたいですが、60代の社長業を辞めるまで23歳で起業した会社を存続させ、最後まで問題を起こすことなく社長業をまっとうしたそうです。
また、70歳目の前の今でも取引先の社長に気に入られ、仕事の話をいただき、現役バリバリで働いています。
まとめ
マスカケ線は常識の尺度で測ると、「とんでもない人」にしか見えません。
しかし、マスカケ線にはマスカケ線の常識があって、マスカケ線にとって居心地の良い生き方があるのです。
その多くが、普通とはかけ離れた大胆な荒波に飛び込むチャレンジグな生き方です。
両手マスカケ線の人は、そういう気質をもっていることを忘れず、仮にそういう衝動にかられたとしても「私らしい」と思い、その状況を楽しみましょう。
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